LG UltraFine 5K Display (27MD5KL-B)購入

Apple Storeでも販売されていたLGのUltraFine 5K Display (27MD5KL-B)を購入したので紹介します。

LG UltraFine 5K DisplayはThunderbolt 3端子を初めて搭載したMacBook Pro (15-inch, 2016)と同時に発表された27MD5KA-Bとマイナーチェンジ版の27MD5KL-Bの2種類があり、今回は新しい方を購入しました。定価では17万円もする超高級ディスプレイですが、Amazonアウトレットで¥123,724になっていたものを購入しました。

UltraFine 5K Displayは一般的なディスプレイとは異なり、Thunderbolt 3接続になっています。USB-C接続のDisplayPort Alt Modeでも接続できますが、その場合の解像度は4Kに制限されるそうです。

開封

箱の中身は、ディスプレイとアクセサリボックスだけです。普通のディスプレイは画面とスタンドが別々に入っていますが、この製品はApple基準なのか最初からセットされているため、箱がバカでかくなっています。

アクセサリボックスの中身は、説明書、VESAマウント用背面パネル、電源ケーブルとThunderbolt 3ケーブル、USB-Cケーブルです。Thunderbolt 3ケーブルはMacBook Pro/Air、Mac mini、iMac /Pro用、USB-CケーブルはmacBook、iPad Pro用と書かれています。

電源ケーブルはマイナーチェンジ前のモデルは3極のケーブルも付属していたようですが、2極+アース端子のもののみが付属しています。使用するコンセントが3極だったので、折角ならアース接続もしたかったので、PanasonicのWH2881Pを購入して変換しました。

研究室のデスクに設置してみました。一緒に置いてあるのはMacBook Pro 16インチです。ディスプレイの高さを最大にすると、16インチの内蔵ディスプレイがちょうど下に収まる高さになります。

Thunderbolt 3ディスプレイと普通のディスプレイの違い

このディスプレイはThunderbolt 3接続になっています。Thunderbolt 3は端子はUSB Type-Cですが普通のUSB(USB 3.2など)とは通信の仕組みが違っています。USB 3.2よりも大きなデータの通信ができるため高い解像度のディスプレイ接続に向いており、AppleのPro Display XDR(6K)やstudio Display(5K)にも採用されています。

その一方、多くのUSB-C接続のディスプレイで用いられているのは、USB Type-C DisplayPort Alternate Modeです。わかりやすくいえば、USB Type-CケーブルでDisplayPort接続しているということです。

FltraFine Displayが発売された時点でのDisplayPort Alternate Modeでは、1本のケーブルで4K@60 Hzの映像とUSB 3.2の通信、または5K@60 Hzの映像のみ(USBは2.0のみ)に対応していました1

AppleはThunderbolt Displayで既にUSBハブを内蔵し、ドッキングステーションとしてのコンセプトを実現していました。Ultrafine Displayでもそれを踏襲し、さらに単一のケーブルでの接続を可能にするために、5K DisplayではThunderbolt 3が選ばれたと思われます。4K DisplayではUSB Type-C接続で問題なく、実際にそうなっています。

また、リニューアル後の5K Display(本モデル)では、Thunderbolt 3に対応していないMacBook (12インチ)やiPad Proでも、4Kに制限されますがDisplayPort Alt Modeで接続できます。

Thunderbolt 3ケーブルとUSB-Cケーブルの違い

ここでこのディスプレイの付属品に注目すると、Thunderbolt 3ケーブルとUSB-Cケーブルの2種類があります。この違いは何なのでしょうか?

まず、Thunderbolt 3とUSB-Cは同じ端子です。このディスプレイでも入力端子は一つしかありません。実は、短いケーブル(0.8 m以下)ではThunderbolt 3ケーブルは普通のUSB-Cケーブルとして機能します。こういうケーブルを「パッシブケーブル」と呼びます。Appleも「Thunderbolt 3 (USB-C)ケーブル」の名称で販売しています。

しかし長いThunderbolt 3ケーブル(0.8 mより長い)では、高速通信を可能にするために信号を電気的に増幅する機能を備えています。こうしたケーブルを「アクティブケーブル」と呼びます。Thunderbolt 3のアクティブケーブルは、信号増幅機能がUSB-Cと互換性がないため、USB-Cケーブルとして使用することができません。正確にはUSB 2.0での通信はできますがUSB 3.xとは互換性がなく、非常に低速で映像信号など論外です。

そういうわけで、このディスプレイにはThunderbolt 3ケーブルとUSB-Cケーブルが付属しているのです。ちなみにUSB-Cケーブルは普通のUSB 3.1 Gen2ケーブルなので、MacとiPadの通信など、他の用途に転用することができます。USB 3.1 Gen2ケーブル自体が意外と高価なので、付属しているのはありがたいですね。

  1. https://www.usb.org/sites/default/files/D2T1-4%20-%20VESA%20DP%20Alt%20Mode%20over%20USB%20Type-C.pdf ↩︎

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