はじめに
本記事では,Apple M1, M2チップを搭載したMacのカスタマイズによる価格差表(2023/01/06時点)を掲載しています。近年のMacは種類が豊富になり選ぶのが難しいと個人的に感じているので,どなたかの参考になれば幸いです。
各表のUSD列はアメリカのApple Storeでの税抜価格,JPY列は日本のApple Storeでの税込価格です。またJPYの新・旧価格は2022年6月の価格改定の前後のものです。
なお本記事の作成にあたっては十分に注意を払って調査を行いましたが,誤った情報や古い情報が含まれている可能性があります。必ずご自身でご確認ください。
CPU, GPUコア数
Mac向けApple Siliconの特徴は,M1/M2のようなコンシューマ(一般消費者)向け製品からM1 Ultraのような本物のプロフェッショナル向け製品まで幅広くラインナップされていることです。また,同じ名称でもコア数が異なる複数のものが存在しています。
下表では,M1の2種類,M2の2種類,M1 ProからUltraまでの3段に分けて比較しています。これは,M1とM2,M1Proを直接比較できる構成が存在していないためです。なおメモリの容量などによる価格差は次節で比較し,ここでは容量差はないものとして比較しています。

M1のCPUは高性能コア4コア,高効率コア4コアの構成でしたが,M1 ProとM1 MaxのCPUは高性能コア8コア,高効率コア2コアの構成に変わっています。M1はWeb閲覧や事務作業などの一般消費者向け,M1 ProやM1 Maxはクリエイティブ用途(写真・動画編集や音楽制作)のように性能を要求される用途向けに最適化されています。
M1 ProとM1 MaxではCPUのコア数は変わっていません。この2つはGPUのコア数が主な差ですから,特にM1 MaxはGPUが必要な作業(動画編集など)向けのSoCと言えるでしょう。
またM1 Ultraが突出して高くなっていますが,これは放熱のために特殊なヒートシンクを使用しているのも理由にあると思われます。M1 Ultraを搭載するMacにStudioの名称が与えられている通り,M1 Ultraは映画制作のような本物のプロフェッショナル向けと言えるでしょう。
ユニファイドメモリ

32 GBまでは8 GBあたり$200=¥28000,それ以上は8 GBあたり$100=¥14000という単純な価格構成になっています。それにしても,¥28000/8 GBは一般的なメモリと比較するとかなり高価です。
ストレージ

512 GBから2 TBまでは512 GBあたり$200=¥28000,それ以上は1 TBあたり$300=¥42000という単純な価格構成になっています。こちらも一般的なストレージ価格と比べるとかなり高価です。
本体の価格差
最後に,あまり比較されることは少ないですが,iMacとMacBookのような本体の形態の違いによる価格の違いを比較してみます。ただし付属品の違いなどがあるため,純粋な比較にはなっていないことはご了承ください。
ここでも,M1/M2を搭載する4種類とM1 Pro以上を搭載する3種類に分けて比較しています。この両者は同じ構成にできないので比較不可能だったのですが,前者の製品群がコンシューマ向け製品,後者の製品群がプロフェッショナル向け製品と分類することができるでしょう。

まずMacBook AirとMacBook Pro 13インチを比較してみると,違いは排熱ファンの有無程度にも関わらず,価格は$250(約¥35,000)の大きな差があることがわかります。
またMac miniとiMacの価格差は$800(¥110,000)です。Apple Storeで販売されているLG UltraFine 4K Displayが約$700(¥104,800)することを考えると,$800(¥110,000)の差で4.5Kのディスプレイとキーボード,マウスが付属するのはお買い得(逆に言えばLG UltraFine 4K Displayが高すぎる?)と言えるでしょう。
また,Mac StudioとMacBook Pro 14/16インチの価格差は10万円を超えていますが,MacBook Proの14インチと16インチの差は$200=¥22000しかありません。搭載されるチップの差はあるものの,大きなディスプレイの方が明らかに作業しやすいですから,純粋に価格を抑えるために14インチを選ぶというのはあまり良い選択ではなさそうです。